SEWING
あなたの時間を快適にする縫製とは?
“ 上質な生地を活かす上品な縫製 ”
室内着のアトリエコートにおいてはワークウェアのようにタフな強度は必要ないと考えています。なにより、強度を重視した縫製は着心地も固く不快です。
衣料の縫製とは?
縫製は単純に縫えばいいという事ではありません。
デザインと生地と縫製で‟ 三位一体 "に昇華させなければいけません。
我々の理想のアトリエコートを具現化するには、高級ドレスシャツを縫う力が必要でした。
多くの既製品は効率を重視するため中国などで大量生産する事はご存じの通りです。人件費の安い国で大量の生地を重ねて一気に裁断し何百何千人の流れ作業で驚くようなスピードで縫い合わせていきます。
そうすることで店頭で安い服が買える事はいい事かもしれません。
しかしSOWERCOATはそれをやりません。
創業60年の高級ドレスシャツ工場と協力し納得するまで数えきれないほどの試作服を作りました。
高品質のデリケートな素材は慎重な裁断が求められます。
日本の瀬戸内海に面した工場では日本人職人が1枚1枚の生地を丁寧に裁断し、デリケートな生地をゆっくり細かく縫い合わせていきます。
ハイスピードで縫うとテンションが強くかかり生地が突っ張ります、特にデリケートな生地はふっくら縫う事で素材の良さを活かします。
それらによって中国製よりも値段が高くなる事は申し訳なく思います。
よって我々の目指す良いモノの追求だけが正解だとは思いません。
ただ、もし我々の服を選択頂けましたらその一票は日本の職人を支えています。
<運針>
的確な“ 針選び "“ 押さえ金選び "“ 糸選び "“ ミシン選び ”を経てようやく生地を縫い合わせる工程に入ります。
“ 縫う質 "を表す表現として“ 運針 ”があります。
通常のカジュアルシャツが15運針/3cmなのに対して、このアトリエコートは表運針のピッチは“ 約21運針/3cm ”で高級ドレスシャツの仕立てと同じ細かさです。細かく縫うという事は時間がかかるという事に比例します。
動きが欲しい地縫いは“ 少し甘く "
バチっと決めたい部分のステッチは“ 細かく "
それがこのアトリエコートのベストな運針です。
<釦ホール>
“ 釦ホールを丸く”する事で柔らかさと上品の融合を目指しました、これは特殊なミシンを用意する事で実現します。
<剣ボロ>
“ 下剣三巻 ” 肌にあたる裏側にも拘りました、綺麗でほつれない仕上げ方です。
<立体作り>
衿、カフスともに内側パーツと外側パーツの差寸をつけ縫った後にプレスでも丸みをつける事で人間の曲面に沿った‟ 立体的な形 ”になります。
<縫代をすく>
内側に縫い込まれる縫代は少なくカットしすっきり仕上げます。
<袖AH縫い>
内側縫い代の端は織り込んで上品に縫い合わせてあります。縫代ロックミシンは選択しません。
<脇おり伏せ縫い>
脇縫い代の端は細く織り込んで上品に縫い合わせてあります。縫代ロックミシンは選択しません。
<ポケット>
上品な印象と軽やかな着心地を実現するために0.1cm×0.6cmのダブルステッチで表身頃に縫い付けてあります。
ポケットに大きなモノを入れると重さが不快になったりシルエットが崩れたり。なにより上質な素材が痛みますのでポケットには軽いモノを入れる事を推奨します。
<仮接着芯>
衿とカフスの中には綿素材の芯を入れています。そのおかげで着用時に適度な構築力を保ちます。
一度水洗いをしますと仮接着した糊がとけて中の芯がフラシという浮いた状態になりますこれによってふんわりと柔らかい着心地になります。
<洋服を作る環境>
瀬戸内海に面した縫製場は清潔で綺麗な水が流れています。
それによって真っ白な生地をアイロンプレスし、真っ白な洋服を作る事ができます。
これは精神論ではなく、我々の理想の服作りのために必要不可欠な条件です。
<継ぎ接ぎ>
天然素材で上品に縫った服は自然に痛みます。
あなたが着つづけたアトリエコートが経年劣化してホツレてきた時、釦つけであればしっかり縫い合わせましょう。生地が裂けたり穴が開いたときは違う布を持って来て上からミシンでタタいて補強してもいいかもしれません。
自分で直しても良し。お近くのお直し屋さんにいって相談されてもいいと思います。
その変化があなたのクリエイションの歴史であり、世界でたった一つのアトリエコートです。